一部、中田による独断と偏見による書評が入っています。

東北大学名誉教授小松啓先生のリストアップされた英語版結晶成長の書籍一覧はこちら

結晶成長関係(一般的なもの)

  1. 結晶工学ハンドブック編集委員会「結晶工学ハンドブック」(1971) (共立出版) 
  2. 大川章哉「結晶成長」(1977) (裳華房)
    結晶成長の代表的教科書。最近のネタは少ないが基本はおさえてある。学部生にはやや難かも。
  3. 高須新一郎「結晶育成基礎技術」(1980) (東大出版会)
  4. 黒田登志雄「結晶は生きている」(1984) (サイエンス社) おすすめ!
    結晶成長学の書籍を1冊だけあげろ、といわれたら迷わずこの1冊。初学者でも読みやすく、かつ、いつまでも使える名著。(しかし縦書きなのはなぜ?)
  5. 小川、高須、坂部編集「結晶評価技術ハンドブック」(1993) (朝倉書店)
  6. 日本結晶成長学会 結晶成長ハンドブック編集委員会「結晶成長ハンドブック」(1995) (共立出版)
    結晶成長に関わるほとんどの事柄を取りこんだ辞典。広辞苑の様に使いましょう。
  7. 西永頌編著、「結晶成長の基礎」(1997) (培風館)
    シミュレーションやMBEなどの新しいネタを取りこんであり話題は豊富。「基礎」と書いてあるが少なくとも熱・統計力学の基本を理解していることは必須。
  8. 西永、宮澤、佐藤編、「シリーズ:結晶成長のダイナミクス」 全7巻
    2002年9月現在、まだ刊行途中だが、特に第2巻、「結晶成長のしくみを探る その物理的基礎」は痒いところに手の届く、「欲しかった1冊」(上羽さん最高!!)。「結晶は生きている」の次(あるいは同時)に勉強する本、といわれればこれをお勧めする。

結晶成長関係(やや対象を絞ったもの[薄膜、微粒子、ひげ結晶、有機物等])

  1. 金原粲「薄膜の基本技術」(1987) 、東京大学出版
    薄膜作製法について。どちらかというと実験方法に分類するべきか。真空についても詳しい。
  2. 平山令明「有機結晶作製ハンドブック」(2000) 、丸善
    タンパク、アミノ酸等、通常の結晶成長用の教科書では述べられることの少ない内容について、実験方法を含め紹介している。
  3. 稲岡紀子、八瀬清志、「真空中で分子を並べる」 、共立出版
    有機分子の真空蒸着法。
  4. 墻内千尋、「煙の秘密」 、共立出版
    著者はもちろん本学教授。超微粒子に関する実験には教科書的に使えるだろう。
  5. 金子聡、「ひげ結晶」 、共立出版

表面、ナノ・メゾ構造関係

  1. 表面技術ハンドブック
  2. 塚田捷、「表面物理入門」 、東京大学出版
  3. 高木俊宣、栗野常久監修「ナノスペースの不思議な世界」 、工業調査会
  4. 小間篤、八木克道、塚田捷、青野正和、「表面科学入門」、丸善
  5. 八木克道編、「表面の構造解析」、丸善

実験方法、装置、解析方法etc.

X線回折、結晶学等(極めて多数存在するため、入門用を中心にその一部を列挙)
  1. 松村源太郎訳、カリティ「X線回折要論」、アグネ
    古典的教科書。ちょっと内容は古いかな。。。
     
  2. 寺内暉、中村輝太郎訳、バーンズ固体結晶学シリーズ1「結晶としての固体」(1989) 、東海大学出版 おすすめ!
    結晶の対称性について初めて学ぶならこれ。International tableのみかたまで書いてある数少ない書籍。初学者にも読みやすい。
     
  3. 加藤誠軌、「X線回折分析」 、内田老鶴團
    X線回折の入門書としておすすめ。
     
  4. 今野豊彦、「物質の対称性と群論」、共立出版
    これはちょっとすごい書籍かもしれない。だれもがこんな書籍を欲しい/作りたいとおもっていたのでは? 入門用としてはちょっとお勧めできないが、本気で取り組むとしたら、是非欲しい1冊になるかも。
顕微鏡関連(SPM、電子顕微鏡、光学顕微鏡)
  1. 応用物理学会有機分子・バイオエレクトロニクス分科会編「有機分子のSTM/AFM」(1993) 、共立出版
  2. 森田清三、「原子間力顕微鏡のすべて」 、工業調査会
  3. 西川治編著「走査プローブ顕微鏡」 、丸善
  4. 井上勤監修、「顕微鏡観察の基本」 、地人書館
  5. 堀内繁雄、「高分解能電子顕微鏡」 、共立出版
  6. 上田良二編、「電子顕微鏡」 、共立出版
  7. 坂公恭、「結晶電子顕微鏡学」、内田老鶴團